『女の子は本当にピンクが好きなのか』堀越英美著(eleking-books)
こちらは二年前、2016年に発行された本です。
今年の春に「なぜ文房具業界の女性向け商品には到底女性向けとは思えない、いわゆるダサいピンクが多いのか」という商品への違和感を書いた「文房具業界のピンク色問題について」をnoteにアップしました。
(こちらに使用したピンクの商品は強い色ですが私が好きなピンクです)
その際には文房具関連の方のみならず他分野の方からも2013年頃にツイッターを中心に話題になっていた「ダサピンク現象」と合わせてコメントをいただき、この違和感を共有でき、ピンク色問題について書いてよかったと思えました。
(サンプルを頂戴する身で「なんでこんなにピンクの商品ばかり送ってくるの」とは言いづらかったのです)
今年はバレットジャーナルの年でしたが、ブームの火付け役となった書籍『「箇条書き手帳」でうまくいく はじめてのバレットジャーナル』(ディスカヴァー)も堂々たるピンク色の表紙だったために売り場展開される際にこのピンクを誤読してとんでもないピンクを使われるのではないかと内心ひやひやしていました。
がしかし、実際には売場を見ても顔をしかめるような、押しつけがましい、あからさまな「女の子向け」の商品棚はなく胸をなでおろしていました。
さて、すでに始まっていますが来年本格的なブームが予想される「アレ」はどうなるでしょうか。
12月に開催される第二回文具女子博も昨年の二倍の会場面積だとか。
今後も女性向け文房具は注目されますが、手放しでは喜べません。
各方面から聞こえる「露骨に女性向けとわからない商品案に商品化の決定がおりない。無理矢理ピンクにするしかないんでしょうか」という嘆きの声。
女性向け、女子学生向けについついピンクを使いがちなメーカーや売り場の方は説得材料としてこちらの本が参考になるのではないかと考えています。
なぜ、女性向け=ピンクが危険なのか。
なぜ、自社製品のピンクが受け入れられないのか。
なぜ、女性向け商品だと言っているのに「女性らしい商品案」が出てこないのか。
そんな疑問をもったことがある方もさらりと目を通せる分量なので手に取ってみてください。
2018/9/11